「日本民間放送連盟放送音楽などの取り扱い内規」は、要注意歌謡曲ないし放送禁止歌と判断する基準がいろいろなあるが、明確ではない。「国際親善関係に悪い影響を及ぼすおそれ」、「反社会的な言動」、「情事を露骨に、あるいは扇情的に」、「頽廃的‧虚無的‧厭世的」、「自暴自棄的」、「著しい暗い印象」など曖昧な判断基準である。

 

たとえば、日本の名曲の一つの「蘇州夜曲」は、メロディーも歌詞も、唐詩「楓橋夜泊」のように美しいが、映画「支那の夜」の主題曲になったから侵略の歴史を連想させ、日中関係を維持するために、放送禁止となった。このような政治的理由で放送禁止となった歌は、昔は多かった。その代表に、名曲「何日君」がある。戦時中の日本と中国、戦後の中国と台湾も、「君=敵『軍』」(君と軍は同音)あるいは社会に悪い影響を及すとの理由、それぞれの政権によって放送禁止の運命にさらされた。

 

時代がながれ、今では「蘇州夜曲」も「何日君」も名曲になっている。「ジャズにアレンジされた蘇州夜曲」や「ブルース調の何日君来」など、いろいろな変曲されている。今の時代は「歌は歌の自身ために」の時代と言えようか。つまり、現代の人は、放送禁止とされた時代があったなどは、多分想像できないし、納得できないだろう。

 

 

簡至鴻 2013/3/29

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